先週金曜日の弁護士先生とのやりとりで「特別受益」と言うものがあった。例えば、亡くなった被相続人が生前に、兄弟のうちの兄を医者にするため医学部に入れ、学費に1千万円を使ったとした場合、相続の際にその1千万円を考慮して遺産を分けなければならない。被相続人の遺産が1千万円だとしたら、医学部に入らなかった弟は遺産の1千万円を全て相続する。
形は違うにしろ太郎も次郎も母江に相当額を貰っている。しかも特別受益には時効がないし、姫子の弁護士がこのことを見逃すはずはない。弁護士は依頼者の利益の最大化を考え、その報酬も依頼人の利益が多ければ多いほど高くなる。
最初から姫子の弁護士の狙いはそこにあるのかもしれない。