なぜ妹が私に対して弁護士を立ててきたのかを考えてみた。私と妹はそんなに仲が悪い方ではなかった。私と仲が悪かったのは次男だ。次男とは子供の頃は仲が良かったが、高校生の時に喧嘩をして、以来40年間まともに口をきいていなかった。
その妹との仲が壊れたのは5年前の実家の火事の時だ。ニュージーランドに住んでいた私に長男から電話があり、妹が両親に全額を出させて二世帯住宅にしようとしているからなんとかして欲しいとの連絡を受け、私は妹のことをメールで諌めた。この話は以前のブログにも書いたが、親父が妹に対してキレて妹の計画は潰れたと聞いた。
私が妹を批判したようなメールを書いてから、妹からなんの音沙汰もなくなった。私としては妹の意見というものを聞きたかったが、妹がとった手段は沈黙だった。いや、拒絶と言うべきか。
今回5年ぶりに妹から連絡があった。これも前にブログに書いたが、父親が亡くなったあと、次男が家の金を横領している、だからなんとかしてほしい、というものだった。
長男と長女(妹)から聞いた次男の行動とは常規を逸しているとしか思えないものだった。6月にニュージーランドから帰国をして、母親と次男の住む実家に暮らし始めた。家はとても荒れていて、とても人間が住む家とは思えなかった。ゴミは散らかり、床はネズミのフンだらけ、冷蔵庫の中は大量に腐ってカビまで生えていた。
家の中も外も人間関係もめちゃくちゃだったため、どこから手をつけて良いか途方に暮れた。まず始めなければならなかったのは40年も口をきいていなかった次男と話し合うことだった。長男と長女から横領着服の疑いをかけられていた次男だったが、腹を割って話を聞いてみれば、親のお金を横領しているとは思えなかった。そこでみんなで話し合いの場を作った。本当に何十年かぶりに兄弟4人が揃って、しかも話をした。しかし次男はとことん信用を失っていた。
この時点で妹は次男に対して弁護士を立てて、父の遺産に関わらないようにとの知らせを弁護士から受けていて、次男はこの妹の仕打ちにも非常に腹を立てていた。なぜ妹が次男が横領をしているかと思ったかは、次男が妹に渡した父の預金通帳だった。何十冊に及ぶその通帳を妹は税理士に丸投げして調査を以来した。税理士の調査は10ヶ月かかり、レポートには平成29年に尋常とは思えない金額が動いていて、他にも何度か不明な引き落としがあるとのことが書いてあった。そして最後にはこれは税理士ではなく、弁護士案件とのアドバイスだった。これを妹は鵜呑みしてしまった。
次男に訊いてみれば、平成29年は実家の火事があり、尋常ではない金額が動くのは当然で、不明な引き落としというは定期預金にしたのを税理士が見逃していたこともあった。しかしそのことを次男に問いただすこともせず、ただ性格が粗暴な次男を疑ったのである。そしてもう一つ大事なことは、長男も長女も算数障害で数字が読めないという事実だった。
そして父親の香典が無くなったことを母が次男のせいにした。しかし母は認知症になっていてお金の管理をできるような状態ではなかったのに、同居していない二人は母の認知症を理解せず、それどころか母と共鳴して、次男を泥棒にしてしまった。
妹が次男に弁護士を立てたことはわからないでもないが、なぜその妹が私(三男)に対しても立てたか。そこは疲れたのでまた今度書きます。