また認知症の母に対してキレてしまった。
私が去年の6月に日本に帰ってきてから、少しづつ実家の掃除と整理整頓をして、私のニュー・ジーランドの家がそうであるように実家のスマートホーム化に取り組んだ。アレクサやグーグルアシスタントなど、５年前の帰国から設置はしてあったが、私以外の人が使いこなすことができないことが少し経って判明した。
私がこの家にいる間は大丈夫だろうと思い、アレクサ端末を増やし、スマートリモコンも各部屋に設置した。母の携帯もらくらくホンからiPhone14にして、アップルウォッチを付けさせた。アップルウォッチの充電の管理と端末を母に装着さえさせれば、母が使い方をわからなくても私を含む家族に十分な利用価値があった。
今朝は携帯をどこに置いたか分からなくなったので、母の腕に着いているアップルウォッチでiPhoneを鳴らした。音は聞こえるが、どこにあるかわからない。母にiPhoneを鳴らさせて私が部屋から出て探そうとすると、母にはその簡単な操作ができない。今日に限ったことではなく、日課のようによくあることなどだ。それでも覚えることができない。１回や２回教えるだけではない。１００回ほど同じことをさせても覚えられない。それでいて、会話はもちろん、編み物もできるし、この間は佐藤愛子のエッセイ本を買ってきて、2日で読み終えてしまった。
認知症の人に怒るとよくないということを医者からも言われたし、本でも読んだ。それがわかっていてもどうしてもキレてしまう。その母から言わせれば、私は小さい頃から怒りん坊だったという。もちろん自分の性格は今でもその通りだと思うが、この家で長年暮らしてきたおかげで、外に出ると、たいていのことには我慢できるようになった。母の認知症に限らず、この家にいるとキレそうになることがあまりに多く起こる。
