道路の雪も溶けて、良い天気のようだったので、母の幼馴染みがいる埼玉県の老人ホームまで面会に行った。朝、その友達の携帯に電話をかけると、「電波の届かない場所にいるか、電源が入っていない」との自動音声だった。最近ずっとそればかりなので、携帯の充電の仕方を忘れてしまったと想像する。
事務所に電話をかけると特に予約は必要はないが、昼食を食べ終わるのが１時頃なのでそれ以降に来て欲しいと言われた。
JRの駅からバスの行程なので、駅の近くでご飯でも食べて時間を潰してからバスに乗ることにした。食べ終わり、お昼頃だったので、電話をしてみたら、今度は繋がった。母がすぐ近くの駅まで来ていて、これからそちらに行くと伝えた。そのまままた話が長くなりそうなので、早めに切り上げさせてバスに乗った。バス停からゆっくり歩いて、約３０分後に老人ホームに着いた。入り口でその友達が母のことを待っていてくれた。しかしそうではなかった。待っていたのはタクシーだった。息子さんが付き添って池袋の音楽会に行くと言う。さっきの電話のことはもう覚えていないとのことで、物忘れがひどくて困る、と言っていた。
母と同様に自覚症状もあり、会話はできるが、直近のことは覚えることはできない。おそらく今日行った音楽会も母と私が訪問したことももう覚えていないかもしれない。母よりも重い認知症のようだ。
10分だけでも会えてよかった。
