便秘のためか、お昼ご飯も食べず、ずっとベッドで横になっていた母江が夕方はいつもとあまり変わらない様子になった。とりあえずお風呂に入ってもらいたかった。昨日も膝の注射で入浴を禁じられていたし、今日も便秘騒ぎでえらいことになっているのではないかと思った。
結果、風呂場はいつもとあまり変わらないような状態だったので、三郎も母江のあと、風呂に入り買い物に出かけた。
ご飯が炊けるまでいつものビールに冷奴などを作り、母江にも「ビールと奴食べるかい?」と訊いてみると
「食べるよ」と言うので、二人分を用意した。母江のビールはノンアルだが、本人はよくわかっていない。
「お腹の具合が悪いのにビールなんか飲んで大丈夫?」と訊くと
「ん?大丈夫だよ」お腹の調子が悪かったのも忘れているようだった。
ご飯が炊けて鰻丼を出すと、
「すごいね〜今日はうなぎかい?」と言った。
「今日は土用の丑の日だからうなぎってさっきも言ったよ」とにかくなんでも忘れてしまう。
いつもより多めに盛ったご飯を汁をかけずに完食した。