タイで日本語を教えている、30年来の旅仲間Kちゃんと、妻の奥美と3人で東京駅近くの大戸屋で食事をしました。平日はオフィスワーカーたちで混み合っているそうですが、週末は逆に空いているようです。
大戸屋のホールで働く従業員には日本人の姿は見られず、国籍はさまざまでしたが、全員が流暢に日本語を話していました。
面白いと思ったのは、隣のテーブルにいたアメリカ人らしき白人のお客さんにも、「オマチドウサマデシタ」と日本語で対応していたことです。もちろん、店からそのように教育されているのだと思いますし、日本では当然のことかもしれませんが、ニュージーランドでは、ここまで徹底していない印象を受けます。
これは、公用語の数が関係しているのかもしれません。例えばニュージーランドでは、英語の他にマオリ語が公用語として認められていますし、アジア系の移民も増加しています。
ちなみにアメリカには、国としての公用語は定められていないそうです。州ごとに異なり、例えばハワイ州ではハワイ語が公用語の一つですし、メキシコの国境に近い州ではスペイン語もよく使われています。
一方、日本は「正しい日本語」に非常に厳格で、言葉に対してかなりこだわっているように感じます。言葉はもともと意思疎通のための道具ですから、「美しい日本語を正しく話そう」という考え方自体は素晴らしいと思いますが、その点にあまりにも重点を置きすぎると、形式ばかりにとらわれ、コミュニケーションの本来の目的を見失ってしまうこともあるのではないかと考えてしまいます。