月一回のケアマネ訪問は午後３時からだった。
11月に三郎はニュージーランドに帰れることになり、代わりに太郎の妻の妻子が引き継ぐので、再来月の10月のケアマネさんの訪問の時には皆さんのスケジュールを合わせて妻子も参加させたいと伝えた。
それと介護用具をレンタルしているダスキンさんが用具を点検したいと電話連絡があったので、そのついでにお出かけ用に車椅子を見てみたいとのことをケアマネさんに間に入ってもらうことにした。
ケアマネさんが母江に
「調子はどうですか？」といつもの質問をすると、母江はいつものように、
「調子いいですよ、本当に。なんでもやってくれるでしょう、ディサービスに行くと皆さん親切でねえ。この子は料理がうまいもんだから、ぱっぱとなんでも作ってくれるし、私は疎開していた時の友達が沼田にいて、隣の駅に行って安い服でも靴下でも買って送ると、田舎には安い服とか売っていないから、喜ばれてねえ」
と毎回同じことを嬉しそうに話すので、何も口を挟まずに黙って聞いていた。
夕方お風呂に入れて、食事の支度をしたが、梅干しを２つ食べたらもうご飯も味噌汁もいらないと言うので、デザートのメロンとブルーベリーだけなんとか食べさせた。
こうなるとどれがデザートだかわからない。
