アメリカ人のお客さんはチーズの種類を選ぶ時に「アメリカンチーズ」でと言う人が多いです。
「ここはアメリカではないのでアメリカンチーズはありません」とお答えします。
他にも見るからにアメリカ人だとわかる人もいます。
今日来たお客さんは女の子を3人連れた家族でした。
お父さんもお母さんも白人なのですが、10歳くらいの一番年上の女の子だけ褐色の肌をしていました。
お母さんは下の二人の女の子がはしゃぎすぎていて少々お疲れ気味でした。
一通り注文が終わり、各自それぞれのサンドイッチを手に取ると店の外のテーブルで食事をしていました。
年上の褐色肌の子が最初のオーダーでは足りなかったのか、一人で注文に来たので「どこから来たの?」と尋ねてみました。
「アメリカ」とその子は答えました。
「それはわかるよ。カリフォルニア?それともニューヨーク、フロリダかな?」と訊くと、その子は
「アラスカ」と答えました。
その意外な答えでいろいろなことが思い出されて何だか急に嬉しくなりました。
「へーアラスカかあ。昔ニューヨークで自転車を買ってそのままアラスカまで行ったんだ。景色はニュージーランドとよく似ているけど、アラスカは何もかも大きくて驚いたよ。そうだ、デナリナショナルパークにも行った」と一人で喋り続けるとその女の子は笑顔になりました。
もしかしたらこの子はアラスカのインディアンの血筋で養子なのかもしれません。
もちろんそこまで踏み込んだ質問は致しません。