kiyogat’s diary

2023年の1月にブログを始めました。

電話回線の無常

JICAの江頭さんにはいろいろとお世話になりました。あの時は本当にありがとうございました。

マラウイには日本大使館がないので、隣国のザンビアの大使館が管轄していることを教えてくれて電話も貸してくれました。

その前にロンドンにあるアメックスのオフィスに掛けた電話は普通に通話できましたが、逆に隣の国だと音声がとても貧弱になり、怒鳴るように喋らないと声が届きません。

電話でザンビアの大使館員にパスポートを盗まれたことを告げると、選択肢が二つあるとのことです。

一つは日本に帰国するための書類作る、もう一つはパスポートを再発行する。

迷わず、再発行をお願いしました。

すると、大使館員は

「ではこちらからFAXで書類を送りますから、その書類に記入をして、DHLでこちらの大使館まで送ってください。その書類を日本に送り、あなたの身分に間違いがなければ、マラウイザンビアの国境を越えるための渡航書を発行しますから、その渡航書で国境を超えてこちらの大使館までお越しください。それからパスポートの再発行の手続きを行います」

と、とても時間がかかりそうな話をしてきました。しかしパスポートを盗まれたのだから仕方ありません。

ところがいくら待ってもFAXが届きません。電話回線が悪くてFAXが届かないようです。今ならPDFファイルをダウンロードで済む話です。

JICAのオフィスを後にして、まだ時間があったので、マラウイのイミグレーションオフィスに行き、パスポートを盗まれたので、マラウイにいつ入国したかも証明することもできなくなったことを説明しました。

「で、君は一体何をしたいんだね?」と訊くので、

「いやだからこの国に日本大使館がないから、隣のザンビアの大使館に行きたいけど、その大使館からくる国境を越えるための渡航書を発行してもらうためのFAXを待っているのだけれど、ザンビアとの電話回線が悪いものでどうにもならない」と言うと、

「では私がその国境を越えるための渡航書を発行してあげるよ」

「へ?ええ〜本当ですか!でもザンビアのビザがありません。ビザは取りましたが、パスポートと一緒に盗まれました」

今度はそのまま歩いてザンビア大使館まで行き、また一から説明して、その渡航書にビザをもらえるか聞いて見ると普通に「いいよ」とのこと。

で、またマラウイのイミグレに行き、
ザンビアもOKだと言うので、渡航書をお願いします。で、その渡航書はいくらですか?」

「50円でいいよ」マラウイクワッチャは忘れましたが、日本円でそのくらいでした。

マラウイはとても物価が安い国で、マラリアの薬も同じような値段でした。

つづく