最近はずっと午後番なのでだいたい帰宅は10時頃ですが、判で押したように殿がやってきます。
日本語もわかるし、時間もわかっているとしか思えません。
「殿は賢いねえ、顔は小さいくてこんなに小さな額なのに」
と言って顔を撫でてあげると嬉しそうな顔をします。
しばらく膝の上でくつろいでいいましたが、だんだん機嫌が悪くなってきました。
「どした?」
「ウウ」
「帰るかい?」
「ウウ」
帰る時には何を聞いても唸るだけです。尻尾が太くなり落ち着きなく動きます。
膝から飛び降りて、ドアに向かって歩き出すので、ドアを開けるとそのまま出ていきます。
「また明日来ておくれよ。車に気をつけてな」