テントはドライで撤収する事はできましたが、雲行きが怪しくなってきました。
ルピナスの里のようなメースタウンを出るとすぐにリバークロッシングでせっかく渇いた靴はあっとゆーまにグッショリと濡れてしばらくすると雨まで降ってきました。
霧雨程度の雨でカッパを着ると止んで、脱ぐと降ってくるような雨でした。
今日のトレイルは山の稜線や尾根を登ったり降りたりと峠をいくつも越えました。
お昼頃にRoses hutに着いたのでランチにしました。マッシュポテトパウダーとチーズを入れて混ぜてからお茶漬けの元を振りかけて食べてみました。これがまた絶品でした。
Roses hutを2時頃出発してまた登ったり降りたりの繰り返しです。標高が高くて樹林も無いせいか、鳥の鳴き声も聞こえません。聞こえるのはハアハアという自分の息づかいと足音ぐらいです。特に登りは息づかいが荒くなり、歩く速度は遅くなります。
午後4時頃に遠くの方にワナカ湖が見えました。と同時に電波が入るようになりました。次のハットもまだまだ先なのに、もうワナカに着いたように感じて嬉しくなりました。
そう、次のハットはまだまだ先でした。ワナカ湖が見えなくなると通信も途絶え、マップでは数キロしか離れていないのに、標高差がありなかなか前に進めません。
次のハットの名前はHighland Creek Hutなのであまり下らなくてもよい位置にあるはずだろうと勝手に想像していましたが、ある意味当たっていました。
遠くに見えたそのハットの手前には大きな谷間が横たわっていました。
すでにメースタウンを出発してから12時間経っていてかなり疲労しているのに目の前に見えるハットに行くのにまた登り降りしなければなりません。
そして近づけば近づくほど登り斜面はキツくなってブッシュの茂みを増していきました。
「本当にこの道で合っているのか?」と疑問に感じましたが、上の方にオレンジポールが見えました。どうやらハットで休むための最後の試練のようです。
ハットには9時前に着きました。ほぼ夏至なのでまだ明るかったですが暗くなる前に辿り着けて本当によかったです。