kiyogat’s diary

2023年の1月にブログを始めました。

認知症の集い

午前中に妹の弁護士に宛てた手紙を書き、午後は地域集会場にて認知症についての講義があると言うので、母と次男と私で参加した。どんな講義なのかと思ったら、地域包括支援センターの人が認知症患者を練馬区のシステムに沿って説明をしてくれた。
チームオレンジ活動とか本人ミーティングなど聞いたことがない言葉が出てきたりで、だんだんと眠くなってきた。2時間の講義だと思っていたが、1時間も経たないうちに終わってしまった。

参加者は大体10人ほどで私たち兄弟を除いては皆さん90歳前後の高齢者だった。時間が余ってしまったので、参加者一人づつ何か質問か感想を述べることになった。皆さん、思い思いに語ってくれた生の声がよほど興味深く眠気が覚めた。

88歳の男性は奥さんが50代の頃から鬱病にかかり、寝てばかりの生活になったが、ここ数年は鬱病は良くなったが、今度は認知症になり、要介護2の認定を盾にして高飛車な態度が気に入らない、などと愚痴をこぼし、今は一人の時間が至福だと言う。

別の高齢者の女性は100歳まで生きた自分のお父さんや、94歳まで生きたお母さんの介護をしてきたが、大事なのは心の持ち方である。尊敬をして、育ててくれた親の介護をできることをむしろ感謝して介護をした。感謝をして介護をすれば、必ず自分の老後は守ってくれる、と仰っていた。実際その方の年齢は88歳とのことだが、自分の事より、人様に喜ばれることをしているとのことで、とても若々しく、しっかりとしていた。

また別の女性は去年、二人いる娘の一人を癌で亡くした。両親も兄も看取ったが、娘が一番辛かった。1年たちようやく少し立ち直りはしたが、幻聴が聞こえるようになった。テレビの後ろから変な声が聞こえるようになった。娘が亡くなる1週間前に娘も聞こえると言っていたらしい。脳の検査を1週間ほど前に受けたが、結果はまだ出ていない。


老人であるなしに関わらず、人それぞれがいろいろな思いで、いろいろな人生を生きているのだと思った。

あともう一点気になったことは、このような集会を月一でやっているが、区からの援助がほとんどなく、今日は5人ほどのスタッフが無報酬で運営してくれたという。参加者が参加費として、一人300円を払いなんとか運営費を賄っているとのこと。このことも含めて勉強になった。